一日中モニターに向かっていると、夕方には目がショボショボしたり、画面が妙にまぶしく感じたりすることはありませんか。ITヘルプデスクとして12年、PCの前に座り続ける仕事をしてきましたが、目の疲れは在宅ワークでもオフィスでも共通の悩みでした。
目の疲れ対策というと、ブルーライトカットメガネ(PCグラス)を思い浮かべる人が多いかもしれません。ですが「メガネはかけたくない」「コンタクトだから使いにくい」という人もいます。そこで選択肢になるのが、モニターの画面側で対策する「ブルーライトカットフィルム・フィルター」です。画面に貼る、または取り付けるだけで、ブルーライトや映り込みを抑えられます。
ただ、いざ選ぼうとすると、貼るタイプ、覗き見も防げるタイプ、貼らずに据え置くタイプなど種類があり、モニターのサイズごとに商品も分かれていて分かりにくいものです。この記事では、在宅ワーカーの視点でブルーライトカットフィルム・フィルターの選び方を整理し、失敗しないためのチェックポイントとおすすめの3つを紹介します。
モニターのブルーライト・映り込みが目の疲れにつながる理由
長時間モニターを見続けると目が疲れる原因は一つではありませんが、画面から出るブルーライトと、外光の映り込み(反射)は代表的な要因とされています。
ブルーライトは可視光線のなかでもエネルギーが強い光で、長時間浴びると目の負担になったり、夜間に浴びると睡眠リズムに影響したりする可能性が指摘されています。ただし、ブルーライトカットの効果については研究によって見解が分かれており、「劇的に疲れが取れる」と過度に期待するより、対策の一つとして取り入れる、という考え方が現実的です。
一方、映り込みは見過ごされがちですが、影響は小さくありません。背後の窓や照明が画面に映り込むと、無意識にピントを合わせ直そうとして目が疲れます。フィルムやフィルターには反射を抑える「アンチグレア(反射防止)」タイプがあり、映り込みが気になる環境ではこちらの効果を実感しやすい人も多いです。
対策としては、メガネ側で対応するPCグラスと、画面側で対応するフィルム・フィルターの2通りがあります。メガネをかけたくない人や、映り込みも同時に抑えたい人には、画面側のフィルム・フィルターが向いています。
フィルム・フィルターの3つのタイプ
ブルーライトカットのフィルム・フィルターは、取り付け方と機能によって大きく3つのタイプに分かれます。この違いを押さえると、自分に合うものを選びやすくなります。
- 貼るタイプ(保護フィルム):画面に直接貼りつける。安価で種類が豊富、モニターにぴったり密着する。ただし貼り付けに気泡が入りやすく、貼り直しや買い替え時の張り替えに手間がかかる
- 覗き見防止タイプ(プライバシーフィルター):正面からは見えるが、横からは見えにくくする。ブルーライトカットを兼ねた製品も多い。カフェやオフィスで他人に画面を見られたくない人向け
- 据え置きタイプ(引っ掛けパネル):モニターの上辺に引っ掛けるアクリルパネル。貼らないので気泡の失敗がなく、必要なときだけ使える。買い替え後もサイズが合えば流用でき、画面を傷や衝撃から守る役割も兼ねる
「とにかく安く手軽に」なら貼るタイプ、「外で使うのでプライバシーも守りたい」なら覗き見防止タイプ、「貼るのが苦手・繰り返し使いたい」なら据え置きタイプ、という選び方が分かりやすいです。
選ぶときの4つのチェックポイント
① モニターのサイズと縦横比(最重要)
このジャンルで最も失敗しやすいのが、サイズ選びです。フィルム・フィルターはモニターのインチ数だけでなく、縦横比(16:9か16:10かなど)ごとに商品が分かれています。同じ「13.3インチ」でも縦横比が違うとサイズが合いません。買う前に必ず、自分のモニターのインチ数と縦横比、できれば表示部分の実寸(縦×横)を確認しましょう。ここさえ押さえれば、大きな失敗はほぼ防げます。
② 反射防止(アンチグレア)か光沢(グレア)か
表面の仕上げには、映り込みを抑える「アンチグレア(反射防止)」と、発色がきれいな「グレア(光沢)」があります。窓際や照明の映り込みが気になる環境ならアンチグレア、画像や動画の色の鮮やかさを重視するならグレア、という選び方になります。目の疲れ対策が主目的なら、映り込みを抑えるアンチグレアがおすすめです。
③ ブルーライトカット率と色味への影響
ブルーライトカット率は製品によって幅があります。カット率が高いほど効果は期待できますが、その分だけ画面が黄色みがかって見えることがあります。写真編集など色を正確に見たい作業をする人は、色味への影響が少ない製品を選ぶか、カット率を欲張りすぎないほうが快適です。仕事の内容に合わせてバランスを取りましょう。
④ 取り付けやすさ(貼るのが苦手なら据え置き)
貼るタイプは、気泡が入らないよう貼るのにコツが要ります。不器用で失敗が心配な人や、何度も付け外ししたい人は、貼らずに引っ掛けるだけの据え置きタイプが向いています。逆に、モニターにすっきり密着させたい・薄く仕上げたいなら貼るタイプが適しています。
導入時の注意点
フィルム・フィルターは手軽な対策ですが、いくつか知っておきたい注意点があります。
- 効果を過度に期待しない:ブルーライトカットは目の疲れ対策の一つであって、万能ではありません。こまめな休憩や、画面の明るさ調整、適切な距離の確保とあわせて使うのが効果的です
- サイズが合わないと使えない:前述の通り、サイズと縦横比の確認が最重要です。返品の手間を避けるためにも、購入前の採寸を徹底しましょう
- 貼るタイプは気泡と位置合わせに注意:一度貼ると貼り直しにくい製品もあります。ホコリのない環境で、位置を合わせてから貼りましょう
- タッチパネルとの相性:タッチ操作対応のモニターやノートPCでは、フィルムによって操作感が変わることがあります。タッチ対応を明記した製品を選ぶと安心です
おすすめのブルーライトカットフィルム・フィルター3選
① エレコム 液晶保護フィルム ブルーライトカット 反射防止(貼るタイプ・定番・サイズ豊富)
まず手軽に対策したい人におすすめの、貼るタイプの定番です。国内メーカーであるエレコムの製品で、ブルーライトカットと反射防止を兼ね備えています。11インチ台のノートPCから23インチ以上のデスクトップモニターまでサイズ展開が豊富なので、自分のモニターに合うものを選びやすいのが利点。気泡が抜けやすいエアーレス加工や、貼り付け用のヘラが付属するモデルもあり、貼り付けのハードルが下げられています。価格も手頃で、「まずは低コストでブルーライトと映り込みの両方を抑えたい」という人にぴったりです。購入時は、必ず自分のモニターのインチ数と縦横比に合ったサイズを選んでください。
向いている人:まず安く手軽に対策したい人、映り込みも抑えたい人、モニターに薄く密着させたい人
② ベルモンド 覗き見防止フィルター(プライバシー+ブルーライトカット両対応)
カフェやオフィスでノートPCを使う人におすすめの、覗き見防止を兼ねたタイプです。正面からは通常どおり見えますが、横からの視線に対しては画面が見えにくくなり、プライバシーを守れます。加えてブルーライトカット機能も備えているので、目の疲れ対策も同時にできる一石二鳥の製品です。マグネット式やテープ式で着脱できるモデルがあり、覗き見防止が不要な自宅では外す、といった使い分けも可能。ノートPCを外に持ち出して作業する機会が多い人や、機密情報を扱う業務の人に向いています。こちらもノートPCのインチ数と縦横比に合わせた選択が必要です。
向いている人:カフェやオフィスで作業する人、画面を横から見られたくない人、機密情報を扱う人
③ LOE ブルーライトカットフィルター 据え置き型(引っ掛けパネル・貼らない・繰り返し使える)
貼るのが苦手な人や、繰り返し使いたい人におすすめの据え置きタイプです。モニターの上辺に引っ掛けるだけのアクリルパネルなので、気泡が入る心配がなく、誰でも簡単に設置できます。使わないときは外せて、必要なときだけかけられるのも便利。厚さのあるアクリル製で画面を傷や衝撃から守る役割も果たし、モニターを買い替えてもサイズが同じなら使い回せます。貼り付けタイプのように消耗しないため、長い目で見ればコスパも良好です。透過率が高く画面が見やすい一方、光沢タイプは映り込みを防げない点には注意。設置前に、対応インチと縦横比を確認しましょう。
向いている人:貼るのが苦手・失敗したくない人、繰り返し使いたい人、画面を保護もしたい人
まとめ
ブルーライトカットフィルム・フィルター選びのポイントは、次の4つに整理できます。
- モニターのインチ数と縦横比を必ず確認する(最も失敗しやすいポイント)
- 映り込みが気になるならアンチグレア(反射防止)を選ぶ
- ブルーライトカット率と色味への影響のバランスを取る
- 貼るのが苦手なら、貼らずに使える据え置きタイプを選ぶ
手軽さ重視なら貼るタイプのエレコム、外での作業が多いなら覗き見防止のベルモンド、貼らずに繰り返し使いたいなら据え置きのLOEが候補になります。フィルム・フィルターは目の疲れ対策の万能薬ではありませんが、こまめな休憩や明るさ調整と組み合わせれば、モニター作業の負担をやわらげる助けになります。自分のモニターと使い方に合った一つを選んで、目にやさしい作業環境を整えましょう。
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